神宮寺便り
2023.12.01
真言宗の始まり【神宮寺便り124号】
十月に開催された本山東寺の記念行事中、全国から参拝される檀信徒さんを連れて、拝観案内する係を担当しました。
今回の行事は、真言宗を旗揚げして千二百年に当たるので、真言宗の始まりを重点的にお話しました。
現代では、真言宗は伝統仏教になりますが、お大師様が唐の都から持ち帰った時は、外国の新興宗教扱いでした。どうしても変な目で見られていた事でしょう。そこで、怪しい宗教ではない事、既存の奈良仏教との違いを明確にする為に、建物に朱色をふんだんに使い、多面多脾の密教仏を請来して、
これが真言宗です!
と、視覚的に宣伝し、難解な教義を分かりやすく伝える事に努力している姿に気が付きました。
頭では理解していたつもりでしたが、何度も案内を重ねていく内に、古のお大師様の気持ちに触れる事が出来ました。そして、そのような話をすると、檀信徒さんも新鮮な気持ちで耳を傾けて頂き、仏像や御堂を見る目に力が
入っていました。
さぁ今すぐ東寺へGO!
きっと、古くて新しい真言宗や
東寺に出会えます。